小坂まさ代2025年第4回定例会一般質問~4.部活動の地域移行について
4.部活動の地域移行について
現在、野球部と吹奏楽部、合唱部では、平日放課後は各校で週3回程度のこれまでどおりの部活動が、さらに希望する生徒は週末に地域団体によるクラブ活動に参加していると認識している。既に移行準備として今年度から動いているスポーツ部もあるようだ。今回、部活動に関わる複数の保護者の方からお話を聞かせていただいた。週末のクラブ活動では、学校での部活動では体験できない専門性の高い指導者による練習や試合、発表会の経験や学校を超えたつながりができ、子どものモチベーションの向上につながっており、ありがたいという声が聴かれた。一方で、学校外での活動となることから移動手段や費用負担、安全管理、用具や楽器の運搬など、様々な課題も見えてきているよう。また、地域移行に参加していない学校も複数あることがわかった。当事者への十分な説明や合意形成がないまま、制度だけが進んでいないかと感じた部分もあり、幾つかの点について確認したい。まず、地域移行の現状について伺う。
○教育部長
初年度となる令和7年度は野球、吹奏楽、合唱の3種目が地域移行し、野球には約60名、吹奏楽と合唱には合わせて約40名の生徒が参加している。野球では東日本少年軟式野球大会でベスト8の好成績のほか、地域イベントへのボランティア参加など、地域への連携を図る活動も行っている。吹奏楽については1月の二十彩の集い、3月の演奏会に向けて準備を進めており、合唱ではプロの合唱団との共演やいずみ春の祭典の出演に向けた練習を、専門家の指導の下で取り組んでいる。市教育委員会では、国分寺市立中学校部活動地域連携・地域移行等推進委員会を設置し、事業の推進状況の確認に加えて、国や東京都の動向、市の現状、課題整理などを踏まえ、より実効性を高める観点から現行の推進計画の見直しなどについても検討を行っているほか、次年度に向けて複数の種目の移行を想定しており、今、その準備を進めている。
○(小坂) 現在、複数の部活動がさらに地域移行の準備を進めているとのこと。保護者からのヒアリングの中で、活動場所の確保、大型楽器の運搬や保管、地域移行クラブに参加している学校と参加していない学校があることや、学校間や生徒間の環境の格差の懸念について意見をいただいた。地域移行に伴い家庭の費用負担が増加しているなど現状の課題をどのように把握し、どう受け止めているのか、市の認識を問う。
○教育部長
地域移行を進める上では、様々な課題がある。費用負担についても、生徒が経済的な負担が要因で活動の機会を失うことがないようにすることは重要なことであると認識している。国や東京都にておいても費用の考え方や財源の在り方、活動場所の確保の考え方、地域クラブの定義や要件など、各自治体が部活動地域移行をよりスムーズに進めていくための検討が進められており、その動向を注視しながら整理を進めている。市教育委員会としては、地域移行団体が安定して実施責任を果たせるよう必要な支援の在り方を検討するとともに、学校との連携も密にしながら丁寧に取り組んでいきたい。
○(小坂) ぜひ丁寧な取組を。推進計画の中では、保護者、生徒への丁寧な説明と広報が重要と記載されていた。しかし、現場の保護者からは説明があまりないという声も聞こえている。地域移行を進めるには、部活動加入の有無に関わらず全ての中学生とその保護者、さらには、今後進学を控える小学生と保護者にも分かりやすい情報提供が必要だと考える。市として地域移行をどのような方向性、ビジョンで進めていくのか、保護者、生徒への説明責任をどのように果たしていくのか、今後どのような周知啓発、団体への支援策を講じていくお考えなのか。
○教育部長
中学校部活動の地域移行を進めるためには、本取組の趣旨や意義、期待される効果について、該当する部活動の生徒、保護者のみならず、全ての中学生、保護者、さらに今後進学する小学生とその保護者の皆様にも理解を深めていただくことが大変重要であると認識している。そのため情報の伝わりやすい周知方法を工夫し、より丁寧で分かりやすい周知に努めていきたい。また、国の有識者会議では、地域の人的・物的資源を生かし、地域全体で支えることで新たな価値を創出し、より豊かで幅広い活動を可能とするという観点から、地域移行から地域展開への名称変更も示されているところ。市教育委員会としても、部活動を地域全体で連携して支えるという理念の下、生徒たちにとってより豊かで有意義な活動となるよう、丁寧に取組を進めていきたいと考える。
○(小坂) 保護者の方に伺ったところ、団体からの説明はあったが、市の教育委員会からの保護者への説明はなかったように聞いている。市としてしっかりと説明責任を果たしていただきたい。部活動の地域移行は、これまで学校教育の中で培われてきた同じ学校の仲間との協働や先生方との関わりによる学びといった教育的価値を十分に議論せず、制度面や働き方改革、生徒の多様な体験機会ばかりが強調されてきた印象が私にはある。これまで先生方の熱意によって支えられてきた部活動の大きな教育的価値を改めて痛感するとともに、今後全ての子どもと保護者に丁寧に説明し、学校、地域、保護者、そして何より生徒の声を大切に進めていただきたいと要望する。
