子ども自身の育つ力を信じられる社会に

国分寺市プレイステーション(※)では、仕事体験や居場所の充実を目的に、東京都の補助金を利用し、駄菓子屋とカフェを開設することとなりました。2月のオープンを目指して準備が進められています。2021年12月に開かれた「第1回どんな駄菓子屋にしたいか子ども会議」では、駄菓子を試食しながら、お店の名前や働き方などについて、子どもたちによる生き生きとした話し合いが行われていました。当事者としての子どもの意見を聞く姿勢は、とても重要です。ひとりの人として大切にされた経験は、おとなになってからも人生を支えていく大きな力になっていきます。

子どもの権利を保障する法制定が必要

1994年に国連の「子どもの権利条約」が日本で批准され、25年以上が経ちますが、未だその精神が実現されているとはいえません。国連子どもの権利委員会は日本に対して「子どもを、権利を持つ人間として尊重しない伝統的な見方が、子どもの意見に対する考慮を著しく制限している」と指摘し、「子どもの権利に関する包括的な法律」の制定などを強く求めています。
東京都では、生活者ネットワークが20余年の間取り組んできた、子どもの権利についての条例が「東京都こども基本条例」としてようやく制定され、昨年4月1日に施行されましたが、国の法律はまだ進んでいません。

子どもを中心に置く支援策を

政府は2021年12月に子どもに関する施策の中心を担う新組織としての「こども家庭庁」に関する基本方針を閣議決定し、内閣官房に準備室を設けました。その基本方針には、「こどもの権利を保障し、こどもを誰一人取り残さず、健やかな成長を社会全体で後押しする」とありますが、議論の過程で当初「こども庁」であった名称が「こども家庭庁」となってしまいました。家庭だけではない多様な子育てのあり方を認めることや「こどもをまんなかに」という視点が貫いていけるでしょうか。国会の法案審議に対して提案していく必要があります。

子ども自身の育つ力を信じ、それを阻害しないような社会の在り方や、子どもたちが声をあげ、自ら行動できるようにするとともに、既存の支援の仕組みが子どもの意見を尊重しているかの点検も必要です。「子どもは守られるだけ教えられるだけの受け身の存在ではない、権利の主体である」という考え方が社会で当たり前になっていく取り組みを、今後も提起していきます。 

 

※プレイリーダーが常駐している子どもたちの遊び場。国分寺市条例に基づき、冒険遊び場の会が指定管理運営している。国分寺市東戸倉2-28-4。月、日曜日休み(毎月第2・第4日曜日を除く)