小坂まさ代2023年第3回定例会一般質問(その2)元町地域の緑と水辺について

2、元町地域の緑と水辺について
(1)元町用水について
元町用水は、地域の方たちが古くから大切に思い、手入れをしてきてくださった用水だが、7月に見に行った際には、散策路を外れた東元町三丁目の辺りでは川底に草が生い茂り、流れが淀んでしまっているところもあり、近隣の方からは、近年水量が減り、汚泥がたまり、底に雑草が根深く生えてしまうようになり、水が流れづらく、悪臭が漂うこともあると聞いた。市の管理の現状は。把握している市民や自治会の取組についても伺う。
○建設環境部長
市では、沿岸及び水路内の草刈りを年に2回、委託している。一部の箇所では個人で除草をしていただいているところもある。また、ボランティア団体の方々は、年に数回、清掃を行っていただいているほか、ボランティア団体や個人で汚泥の清掃もしていただき、さらった汚泥は乾燥させた後、市で回収をしている。このほか、台風の時期には溢水対策として、市で土のうを設置するなど、市民からの情報を踏まえ、適宜対応し、管理を行っている。
○(小坂)
これまで主に市民や自治会の方が担ってきた用水の管理だが、高齢化により難しくなってきたと聞く。市の財産としての湧水群から野川に至る貴重な流れとして、一体化し、予算化し、取り組むべきと考える。用水保全と環境保護の観点から、草刈りだけでなく、汚泥の処理も含めた適切な管理を市に求める。
また、湧水を集めて流れるこの用水は水路であるばかりではなく、周囲の緑の環境が連なり、生き物の通り道となり、生物多様性を保っている。草刈りについては、市民団体や専門家に相談しながら、生物多様性を損なうことのない時期や回数を考慮して進めるよう要望する。見解を伺う。
○建設環境部長
市では、地元の協力をいただきながら、これまでも元町用水の管理を行ってきたが、状況の変化もあると認識している。ボランティアの実情を把握するため、地元自治会などの活動について意見を伺い、汚泥さらいなど、さらなる管理について考えてみたい。また、草刈りの時期や回数についても検討してみたい。

(2)野川について
近年減少している市内の緑被率、地球温暖化防止や生物多様性の観点からも、川の整備をまちづくりの一環として捉え、進める必要があると考えます。まずは1か所、市民がイメージを共有できるモデルとなるような、水と緑に親しめる、自然の中で子どもが遊べる親水公園をつくってはどうか。東京都と連携し、鞍尾根橋脇にある南町野川公園を親水公園にと提案したい。見解を伺う。
○建設環境部長
野川の早期整備に向け、東京都で作成した野川流域河川整備計画に基づき、引き続き東京都に要請していくとともに、まちづくりの視点なども踏まえ、関係課と連携し、市民の機運醸成を図っていきたい。
○(小坂)
東経大の新次郎池も野川の源泉の一つ。東経大との連携も視野に入れ、親水公園づくりを進められないか模索していってほしい。緑を増やしていく環境整備を。

(3)国3・4・11号線周辺まちづくりの視点から
国分寺街道及び国3・4・11号線周辺まちづくり計画の中の方針として、緑、景観が挙げられているが、これまでこの計画がどのように市民参加で進められてきたのか。
○まちづくり部長
国分寺街道及び国3・4・11号線周辺まちづくり計画は、令和2年2月策定。平成24年1月に国3・4・11号線及び国分寺街道からおよそ50m圏内の居住者と土地・建物所有者、国分寺街道沿道の店舗営業者や店舗経営者にアンケートを実施。その後、平成26年1月から10月にかけて5回、まちづくりに関する懇談会を開催し、まちづくりの方向性を決定。
その後、平成28年にまちづくり推進地区についての説明会を開催。推進地区に指定する国分寺街道及び国3・4・11号線周辺まちづくり協議会を設置した。公募市民や自治会・町内会、また商店会からも委員として参加しているその協議会による検討に加え、地域の意見を伺うためまちづくり懇談会も開催している。平成31年2月までに協議会を10回、懇談会を5回開催し、まちづくり計画案を作成。その計画案についての説明会を令和元年5月に実施し、市民意見を聴取。その意見に対する見解を公表して、令和元年10月に、さらに市民意見を伺うためにまちづくりの集いを開催。その後、附属機関であるまちづくり市民会議に計画の決定について諮問を行い、異議なしとの答申をいただいて、計画を決定している。
○(小坂)
今後、用地取得がある程度進んだ段階で都市計画の策定が行われることとなる。水と緑を増やしながら進めていってほしい。そのプロセスと市民参加について伺う。
○まちづくり部長
国分寺街道及び国3・4・11号線周辺まちづくり計画では、緑、景観についての実現化の想定をした手法について、地区計画などを掲げている。地区計画をかけるには、国3・4・11号線の街路事業の一定の進捗が見られた後に、都市計画のプロセスが必要となる。懇談会の開催等で市民の意見を伺い、都市計画案を作成。その原案の説明会を開催し、再度市民意見を伺う。その上で都市計画案を作成し、この案の説明会を開催し、さらに市民意見を伺う。そして、都市計画審議会に諮問し、答申を受けた後に都市計画決定という運びになる。
○(小坂)
計画の方針の目標には、緑化を進め、街路の緑と潤いのある町並みの形成を目指す、また、史跡や湧水など、市の魅力資源をまちづくりに生かすとある。この目標に沿って、市民意見の収集や活用、また計画策定の際には、丁寧な説明を要望。