小坂まさ代 2026年第2回定例会一般質問 その3

3.防災対策について

被災した後の暮らしを、誰ひとり取り残さず支える
災害への備えというと、避難所や備蓄品を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、災害後の生活再建は、避難したら終わりではありません。
住まい、医療、介護、子育て、仕事、税や公共料金など、一人ひとりが抱える課題は異なります。
今回の一般質問では、被災者台帳、災害ケースマネジメント、二次避難所、専門機関との連携、子どもへの防災教育について質問しました。
被災者台帳を生活再建支援につなげる
国分寺市では、被災者生活再建支援システムを使って、被災者台帳を作成することになっています。
被災者台帳には、被災状況や支援の実施状況などを記録し、必要な支援につなげる役割があります。
市からは、
・応急仮設住宅は市民生活班
・義援金は避難行動要支援者班
・税の減免は課税課、納税課
など、各制度の担当部署が台帳の情報を活用し、庁内で共有するとの答弁がありました。
被災した方が、制度ごとに何度も同じ事情を説明し、別々の窓口を回らなければならない状況は避けなければなりません。
台帳をつくること自体ではなく、必要な支援を漏れなく届けるために使うことが重要です。
システムは「導入しただけ」にしない
被災者生活再建支援システムは、2018年度に導入されました。
その後、法令や制度改正に合わせた更新や、り災証明書発行機能の改善が行われています。
市では毎年度、被害認定調査から、り災証明書の発行までの実務訓練を実施しています。
訓練によって、
「操作に習熟した職員が限られている」
「大規模災害時の人員をどう確保するか」
という課題が明らかになったとのことでした。
災害時には、担当職員自身が被災している可能性もあります。
一部の職員だけが操作できる状態にせず、より多くの職員が対応できる体制をつくる必要があります。

災害ケースマネジメントの体制づくり
災害ケースマネジメントとは、被災者一人ひとりの状況を把握し、福祉、医療、住まい、就労などの支援を組み合わせ、生活再建まで継続して支える取組です。
市では、医療・介護連携推進事業や災害時在宅医療提供体制強化事業を進めています。
昨年度には、医療や福祉などの多職種で構成する「災害時在宅医療提供体制等検討委員会」を設置し、在宅医療における地域BCPの策定に向けた検討を始めたとの答弁がありました。
災害が起きてから、初めて関係者の連絡先を確認するのでは間に合いません。
平時から顔の見える関係をつくり、誰がどの役割を担うのかを確認しておくことが大切です。
二次避難所の開設訓練を実施
高齢者、障害のある方、妊産婦、乳幼児など、一般の避難所で生活することが難しい方を受け入れる二次避難所についても質問しました。
市は2025年度に、
・市立第四小学校
・北町地域センター
・本多公民館
で開設訓練を行い、市職員と協定を結ぶ福祉事業者、延べ102人が参加しました。
訓練では、
・受入れまでの流れ
・受付方法
・部屋割り
・必要な資機材
・開設にかかる時間
などを確認し、開設キットや聞き取りシートの整備を進めています。
一方で、
・要配慮者の状態をどう判断するか
・保健活動チームとどう役割分担するか
・福祉事業者からどのような支援を受けるか
などが課題として残っています。
計画書を棚に並べるだけでは、人は守れません。
実際に訓練し、うまくいかなかった点を見つけ、改善する。この積み重ねを続けるよう求めました。

130を超える団体と災害協定
国分寺市は、福祉事業者を中心に130を超える団体と災害協定を結んでいます。
2025年度から2026年度にかけて、協定を結ぶ福祉事業者と「災害時要配慮者対策会議」を設置し、二次避難所や福祉避難所の運営方法を検討しています。
医療分野では、医師会、歯科医師会、薬剤師会、柔道整復師会の協力を得て、災害医療救護計画の策定や合同訓練を行っています。
大規模災害時には、市役所も被災し、行政機能が低下する可能性があります。
行政だけで何とかしようとせず、大学、医療、福祉、民間団体などが専門性を持ち寄る体制を、平時からつくっておく必要があります。
子どもが自ら判断し、命を守る防災教育へ
市立小・中学校では、年間計画に基づいて安全指導や毎月の避難訓練を実施しています。
理科、社会、保健体育などの授業でも、自然災害から身を守る方法や、具体的な回避行動について学んでいます。
防災安全課では、学校からの要請に応じて出前授業を行い、
・避難するときの基本行動
・地域の災害リスク
・映像や防災資機材を使った体験
など、年齢に応じた内容を伝えています。
災害は、授業で習った通りに起きるとは限りません。
「先生の指示を待つ」だけではなく、周囲の状況を見て、自分で考え、行動する力を育てることが大切です。
まずは今日、家族で「災害時に連絡が取れなかったら、どこで会うか」を一つ決めてみてください。
学校、防災部門、地域が連携し、子どもたちが自ら命を守る力を身につけられる防災教育を求めていきます。