小坂まさ代 2026年第2回定例会一般質問 その2

2.子どもが毎日楽しく通える学校とは
いじめ、心の健康、不登校を切り離さずに考える
子どもが毎日楽しく学校に通える環境を考えるとき、いじめ、心の健康、不登校を別々の問題として切り離すことはできません。
子どもが発する小さなSOSに気づき、困難が深刻になる前に支えること。そして、学校に通うことだけを唯一の目標にせず、本人の意思を尊重することが大切です。
いじめを教員一人で抱え込まない
東京都教育委員会は、2025年6月に「いじめ総合対策(第3次)」を策定しました。
今回の対策では、
・子ども自身がいじめについて考える「子供版」の作成
・インターネットやSNS上のいじめへの対応強化
・学校いじめ対策委員会を中心とする組織的対応
などが示されています。
教育長は、「いじめの兆候や子どもからのSOSを見逃さず、初期段階で把握すること、教職員が一人で抱え込まず、学校として組織的かつ迅速に対応することが最も重要」と答弁しました。
東京都が作成した「子供版」のデジタルブックについても、一人1台端末を活用し、子どもたち自身が学べるよう求めました。
心の不調について学ぶ機会を国分寺市では、東京都教育委員会の「SOSの出し方に関する教育」の教材などを活用し、全校で夏休み前に授業を行っています。
保健体育、道徳、特別活動などの中で、自分の心の状態を知ることや、困ったときに助けを求めることを学んでいます。学校によっては、担任と養護教諭が一緒に授業を行っているとのことでした。SOSの出し方を子どもに教えるだけでは十分ではありません。勇気を出して発したSOSを、大人がきちんと受け止められる体制が必要です。また、心の健康について知識として学ぶだけでなく、精神障害のある方との交流や体験を通じ、多様な生きづらさへの理解を深める取組についても研究するよう求めました。
サポート教室を「心の充電場所」に市内のすべての小・中学校には、教室に入りにくい子どもが過ごせるサポート教室があります。ある小学校では、サポート教室を毎日、登校時刻から下校時刻まで開設し、学習だけでなく、おしゃべりや読書ができる「心の充電場所」として活用しています。しかし、開設時間や過ごし方など、学校によって支援の受けやすさに差があります。教育委員会は、全校の担当教員が参加する研修会などで取組事例を共有しているとのことでした。
他校の事例を参考に、
・教室内のレイアウトを工夫する
・一人で落ち着ける場所を設ける
・子どもと相談して活動内容を決める
といった取組を始めた学校もあります。
今日は教室に入れない。でも、学校の中に安心して息をつける場所があれば、学校とのつながりは切れません。どの学校にも「心の充電場所」があり、必要なときに利用できる体制を求めました。

中学校進学を、もう一度つながる機会に
小学校で長く不登校を経験した子どもにとって、中学校への進学は、大きな不安を伴う一方、もう一度学校とつながろうとする機会にもなります。
市では、小学校と中学校の間で子どもの状況や支援について情報を共有し、多様な学び支援担当巡回教員が相談や家庭訪問を続けています。
「中学校からは登校してみたい」という気持ちが芽生えた場合には、本人と保護者の意向を聞き、サポート教室の利用なども含めて支援を検討するとのことでした。
情報を引き継ぐだけでなく、入学前から、
「どこなら過ごせそうか」
「誰となら話せそうか」
「どのような登校方法なら無理がないか」
を一緒に考えることが必要です。
新しい制服を着れば、それまでの不安が消えるわけではありません。
一人ひとりに合わせた受入れ準備を丁寧に行うよう求めました。
不登校支援で最も大切なのは「本人の意思」
最後に、不登校支援において何を最も大切にすべきか、教育長に尋ねました。
教育長は、「本人の意思を十分に尊重した上で、一人ひとりが多様な選択肢から、自分のニーズに応じた支援や学びを選べること」と答弁しました。
この考えが明確に示されたことを、心強く受け止めています。
学校に戻ることだけを支援のゴールにするのではなく、子どもが自分に合った学び方や過ごし方を選べるようにする。特別支援教育、いじめ対策、メンタルヘルス、不登校支援には、子ども一人ひとりを理解し、安心して過ごせる学校をつくるという共通した土台があります。
子どもたちの「今日は行けそう」「ここならいられる」という小さな気持ちを大切にする学校づくりを、これからも求めていきます。