小坂まさ代 2026年第2回定例会一般質問 その1
1.学校における合理的配慮について
子どもが学校に合わせるのではなく、学校が子どもに合わせて環境を整える
障害や発達上の特性があっても、必要な支援や合理的配慮があれば、子どもは地域の学校でその子らしく学び、持っている力を発揮することができます。
今回の一般質問では、特別支援学級の学習環境、学習障害や起立性調節障害のある子どもへの支援、学校における障害理解について質問しました。
四小さつき学級の学習環境を早急に改善へ
第四小学校の自閉症・情緒障害特別支援学級「さつき学級」の在籍児童数は、令和2年度の28人から今年度は59人となり、この数年で約2倍に増えています。
児童数の増加に伴い、教室をカーテンで区切り、同じ空間で複数の授業を行う状況が続いています。
自閉症や情緒障害のある子どもにとって、音や視覚的な刺激を抑え、落ち着いて過ごせる空間を確保することは、安心して学ぶための大切な条件です。
教育長からは、
「通常の学級の減少によって空いた教室を、さつき学級用に改修する工事や、必要な備品を整備する準備を進めている」
との答弁がありました。
学習環境の改善が具体的に進められることを確認できました。
一方、市内の小学校で自閉症・情緒障害特別支援学級が設置されているのは、現在も第四小学校の1校だけです。
市は「第5次国分寺市特別支援教育基本計画」に基づき、2校目の設置を検討するとしていますが、設置校や時期はまだ決まっていません。
環境面の課題が長引けば、子どもの学校への不安や負担感を高め、不登校につながる可能性もあります。
さつき学級の環境改善とともに、子どもがより自宅に近い学校へ通えるよう、市の北側地域での2校目の設置を着実に進めるよう求めました。
困りごとを訴え続けなければ配慮されない学校にしない
特別支援教育基本計画案へのパブリックコメントには、74件の意見が寄せられました。その中には、保護者の負担や子ども本人の頑張りによって、必要な配慮が補われている現状を訴える声もありました。
私は、子ども側が学校の環境に適応することを求められる状態から、学校側が環境を調整する状態へ転換する必要があると質問しました。
教育長からは、
「子ども側が一方的に環境に適応することを求めるのではなく、家庭と学校が建設的な対話を通じて対応案を検討することが重要」
との答弁がありました。
対話は大切です。しかし、子どもや保護者が何度も困りごとを説明し、訴え続けなければ必要な配慮を受けられないのでは、当事者に大きな負担がかかります。
学校側が主体的に困難さを把握し、環境を整えていく視点を大切にするよう求めました。
「努力不足」に見えてしまう学習障害
学習障害のある子どもは、学ぶ意欲があっても、読み書きや計算など特定の分野に困難を抱えることがあります。その困難さは外から分かりにくく、周囲から「努力が足りない」と受け取られてしまうことがあります。
市内の学校では、担任の気付きや保護者からの相談をきっかけに、「実態把握表」などを用いて子どもの状況を確認し、校内委員会で支援を検討しているとのことでした。また、読むことが難しい子どもへのルビ付き教科書の提供など、各学校の支援事例を研修会や委員会で共有し、学校間の差をなくす取組を進めているとの答弁がありました。の知識や情報量によって、受けられる支援に差が出てはいけません。どこの学校に通っていても、必要な合理的配慮を受けられる仕組みを整えるよう要望しました。
起立性調節障害を「怠け」と誤解しないために
起立性調節障害は、自律神経の不調によって、朝起きられない、立ちくらみ、頭痛、強い倦怠感などが現れる疾患です。
午前中に症状が強く、午後になると改善する場合もあるため、本人のつらさが周囲に理解されにくいことがあります。
教育委員会では、「児童・生徒を支援するためのガイドブック」に起立性調節障害や睡眠障害の事例を掲載し、養護教諭や医療機関と連携する大切さを教職員に伝えているとのことでした。
学校では、子どもの状況に応じて、
・登校時間を柔軟にする
・保健室やサポート教室を利用する
・ICTを使って学習を支援する
などの対応を行っています。
先日、起立性調節障害の当事者である高校生から、「周囲に理解されず、不登校になった。もっとこの病気について知ってほしい」という話を聞きました。
体が動かないのに「頑張れば起きられる」と言われる。そのつらさは、朝が苦手という一言では片づけられません。教職員への情報共有だけでなく、子どもや保護者への周知も進めるよう求めました。
特別支援教育は、すべての子どものための教育
教育長は、特別支援教育について、「支援を必要とする児童・生徒一人ひとりの可能性を最大限に伸ばし、自立と社会参加を目指すことは、共生社会の実現に向けても大変意義がある」と答弁しました。
共生社会は、支援を必要とする子どもだけの課題ではありません。
子どもたちが、自分自身を大切にするとともに、他者も同じように大切にする。その積み重ねによってつくられていくものです。子どもを学校の「標準」に合わせるのではなく、学校の側が一人ひとりの違いを受け止め、学びやすい環境をつくる。
「すべての子どもたちが輝く教育」の実現に向け、引き続き取組を求めていきます。

